次期学習指導要領では
何が変わるのでしょうか?
そこで注目されているキーワードが
「思考力・判断力・表現力」です。
そして家庭からしてみると
「学力は下がらないのか」など
どうなるのか不安ですよね。
この記事では、こうした不安や疑問に
教員側と家庭側の視点から
シンプルに整理したいと思います。
最後まで読むことで
なぜ「思考力・判断力・表現力」が
重視されているのかについて
一つの見方を整理できると思います。
※次期習指導要領の改訂についての
論点整理はこちら
学習指導要領改訂の背景
なぜ
「学びの質」が問われているのか。
これまでの学校教育は
- 「どれだけ知識を覚えたか」
- 「どれだけ正しく解けたか」
が評価の中心でした。
なので生徒の心理でも
「間違えたら笑われる」とか
「答えが分からないから
なんて言えばいいのか分からない」
このような考えの生徒が
多くいたように思います。
だから、勉強が嫌い
だから、勉強をしない
だから、勉強が分からない
このような経験が重なることで
学習に前向きになりにくい生徒が
生まれる場合もあると感じています。
今、社会は大きく変わっています。
- 正解が一つとは限らない世界
- AIが答えを出してくれる時代
- 変化が激しく、予測できない社会
こうした中で
知識だけでは太刀打ちできないことが
はっきりしてきました。
知識だけであれば
インターネットで調べれば済むだけです。
もっと言えば
AIが全て教えてくれます。
「なぜ」という疑問を持ち
「知りたい」という気持ちから行動する経験が
これからの学びを支える一つの要素に
なるのではないでしょうか。
過去に総合の学習で「高校調べ」を
行っていたことがありました。
みんなたくさん調べて
びっしりと紙に書いていました。
- 「〇〇高校は△△を掲げ、⬜︎⬜︎に力を入れている」
- 「普通科で部活が〇〇で進学先は△△で・・・」
綺麗にインターネットの文脈のままでした。
「〇〇ってどんなこと?」と尋ねても
「分かりません」
「なぜ、気にならないんだ」と
とても不思議に感じたのを覚えています。
このとき感じたことは
生徒個人の問題というよりも
これまでの学習経験や評価の在り方が
影響している可能性があるということでした。
この内容については、以下の記事を参考にしてください。
→教育関係者必見|日本の教育は何を残し何を変えるべきか
―経済成長につながらない本当の課題とは【2026年最新】
そのため次期学習指導要領では
学力向上 + 思考力・判断力・表現力を
「改めて、中心に据える」方向で議論が進んでいます。
具体的な変更点とポイント
「思考力・判断力・表現力」を育んでいくために
授業を少しずつ変えていく余地があると思います。
次期学習指導要領で想定されている
変化のポイントは以下の3つになります。
3つのポイント
- 問いから始まる授業
先生が説明する前に
「どう思う?」「なぜだと思う?」と
考えさせる時間を増やす。
この時、大事になるのは
「適切な疑問」ではありません。
生徒自身に何かを「知りたい」と
思わせることが重要です。
「そんな簡単なことも分からないのかよ」
というような雰囲気に
ならない教育が必要であり
疑問を持つことについて
安心して受け止められる雰囲気づくりが
重要になると考えられます。 - 話合い・説明の機会が増える
ノートに書くだけでなく
言葉で説明する場面を増やす。
正解は求めず
ディベートなどの形式で
「自分の気持ちを表出する」ことが大事です。
多くの生徒が学習を
「やらされている」という感覚なので
評価や点数を気にしないような
議論をする力を育てたいところです。
国語や学活、総合などで取り入れたいです。
学活については
年間計画で活動内容が決まっていますが
クラスの実態や現在の課題について
議論を広げたいところです。 - 答えより考え方を評価
間違えても「どう考えたか」が
評価される場面を増やす。
教師が何度も
「これまでの過程が大事だ」と言っても
生徒は、正解を求めてしまいます。
評価は、減点方式ではなく
レポートや取り組みの過程を
評価に取り入れるといった方法も
考えられます。
よく「結果が全て」派と
「今までの努力が大事」派が
別れるところですが
大して勉強をしなくても
テストの点数が高い人もいますし
色々な方向に努力して
結果が伴わない人もいるので
実際のところ
どっちでもいいと思っています。
「どう考えたか」が
自分にどれだけ「還元できたか」が
自分の成長だと思っています。
※思考・判断・表現の
評価観については
こちらの記事を参考にしてください。
「深い学び」とは何か?
思考力・判断力・表現力を考えたときに
「深い学び」という言葉が
ついて回りますが
どういうことかと言うと
「分かったつもり」で終わらず
自分の言葉で説明できる学び」
と言い換えられます。
例えば数学なら
「答えが合っている」だけでなく
「なぜその式になるのか」や
「別の考え方はないか」
などを説明できる状態です。
実際に私も仕事柄
様々なことを研究してはまとめていますが
とにかく分からないことが多いので
その都度、調べています。
そして調べた先でも
また分からないことが出てくるので
また調べます。
そして何度も調べたり
試行錯誤を繰り返したりして
自分なりの答えに辿り着きます。
この「繰り返し」が
「深い学び」であって
学校現場の単に「答えを出して終わる学習」
だけでは、学びが深まりにくい
場合もあります。
実際、学校現場では
- 話し合いでは、さっさと答えを出して雑談
- 先生が分かりやすい解説をして分かった気になっている
- 生徒の解(回)答は、大体「分かりません」
自分の考えを言葉にして議論する経験が
十分に積まれていないと感じる場面もあります。
※生徒の課題解決については
こちらの記事を参考にしてください。
教師と学校現場に求められる対応
保護者が知っておきたい
「現実」と「期待」として
正直に言うと、教育の変化は
教師にとっても生徒にとっても
簡単ではありません。
- 正解を教える過程以外に何を教えればいいのか
- 生徒の発言に対してどのような評価をすればいいのか
- どんな疑問を持ち、どんな考えを持てばいいのか
- 自分の考えは変なのか
- 恥ずかしい
それでも
現場では少しずつ工夫が始まっています。
保護者として心配なのは
- テストの点数が低い
- 授業が騒がしい
こんな心配を持つ保護者も
少なくないはずです。
考えている時間
話し合っている時間こそが
学びだという理解を
持っていただけると良いです。
実際に、PISAの結果では
日本の学力はトップクラスです。
(PISAの結果はこちら)
それは
学力平均思考という
日本の教育特徴があるからと言えます。
なので、日本を支える職業(給料)や
社会制度では
みんな一律を基本としています。
これは
日本の良いところでもありますが
日本の限界とも見て取れます。
各国では
日本よりも学力が低くても(PISAを基準)
世界的に優秀な企業や人材が多いです。
ここも詳しくは、以下の記事をご覧ください。
→教育関係者必見|日本の教育は何を残し何を変えるべきか
―経済成長につながらない本当の課題とは【2026年最新】
やはり、日本の学校にはない
「考える力」が個人を成長させていると思います。
最後に
教員として、保護者として、
子どもに考えさせるように
接してみませんか?
子どもが自分で考え
自分で解決しようとする
過程を大切にしてみませんか?
結果がどうであれ
子どもが自分のために進んで取り組んだことを
褒めてあげてはどうですか?
次期学習指導要領では
こうした考え方を学校全体で
共有していくことが意図されていると
読み取ることもできます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
拙い文章でしたが、次回も読んでいただけると嬉しいです。

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