今、学校教育は
大きな転換点に立っています。
教育現場に関わる中で
評価の在り方が
少しずつ見直されてきていると
感じる場面が増えてきました。
これまで重視されてきた
「知識をどれだけ覚えているか」に加えて
「考える過程」や「表現の仕方」にも
目を向ける動きが広がりつつあるように見えます。
次期学習指導要領でも強調されているのは
思考力・判断力・表現力の育成です。
しかし現場では
「テスト中心の減点評価」や
「思考・判断・表現よりも正解重視」が
主となっています。
では、学校教育の未来において
求められるべき教育評価とは何なのでしょうか。
そして、教員は何を
どこまで評価すればよいのでしょうか。
※学習指導要領の
思考・判断・表現についての
記事はこちら。
学校教育は“どこへ”進むべきか
学校教育の役割については
「答えを覚えること」に加えて
「考え方を身につけること」も
重要になってきていると捉えることができます。
確かに、日本の学力は高いです。
PISA2022の結果を見ても
数学的リテラシー・・・OECD内:1位、81カ国中:5位
読解力・・・・・・・・OECD内:2位、81カ国中:3位
科学リテラシー・・・・OECD内:1位、81カ国中:2位
という結果です。
さらに、PISA2018と比べても
- 平均点up
- 下位層減少
- 科学リテラシー上位層増加
というように、学力だけを見るとトップレベルです。
→PISAの内容はこちらから
しかし、学校現場では
「勉強はできるけど、全く発言できない」
「成績は良いのに、面接になると固くなる」
「勉強は得意だけど、自分の考えを言えない」
上記のような生徒に出会ったことはありませんか?
「答えが間違っていたらどうしよう」
「今、この場の正解はなんだろう」
「笑われたら恥ずかしい」
こうした生徒の姿に出会ったとき
評価の仕組みや学習経験の積み重ねが
影響している可能性もあるのではないか
と感じることがあります。
これは、学習指導要領や評価の考え方が
そのように向かわせていると
捉えることもできます。
ただ
私はそのような教育が間違っていると
言っているわけではありません。
基礎知識から疑問を持って
探求する学習課程が
早期に行われるべきだと考えています。
現場でも少しずつ変わり始めています。
- 正解が1つではない問題の提起
- AIやインターネットで知識はすぐに得られる
- 「なぜ?」「私の考えは〜〜」
文部科学省の資料などを見ると
知識そのものだけでなく
知識を活用して考える力を
重視しようとする意図が
読み取れる部分もあります。
簡単にいうと
「たくさん覚える」より
「どうしてそう思ったか自分の考えを話せる」
ことが大切になってきているわけです。
“考える力”を評価する教育とは
「考える力」は
テストの点数だけでは分からないため
評価の見方が広がっています。
例えば
- どうやってその答えに辿り着いたかを説明する
- 友だちの意見を聞いて自分の考えが変わったか
- 新しい疑問や考えが生まれたか
- 自分の考えを持って説明しようとしたか
以上のようなことを
プリントに記述したり
タブレット端末に打ち込んだり
実際に発言させたりグループでまとめたり
などなど
必ずしも「正解」を出すことだけでなく
自分なりの考えを持ち
それを伝えようとする過程を
評価に取り入れる考え方もあります。
では
- 「どれくらいできればAなの?」
- 「指導対象はどのレベルの生徒なの?」
などの疑問が出てくると思います。
その評価について、私の意見を述べると
“その事象に対する考えの広がりの深さ”が
評価の基準だと考えています。
つまり
疑問を持ち、調べ、考え直す
といった行程が積み重なることで
学びが深まる場合もあります。
例えば「地域振興」をテーマにしたときに
「なんで都市部に人口は流れるの?」
「地方のお祭りはどこのお金でやりくりしているの?」
「なんで人を呼ぶために地方に大きな建物を建てないの?」
このように些細なことでも「なんで」が
生まれることができれば
時代にあった教育になると考えます。
つまり
「答えが合っているか」だけではなく
「考えた道のり」を評価する
そのような評価の仕方が大事です。
そこで注意したいことが
“結果”にこだわらないことです。
「そんなことを調べたいの?」と
ついツッコみたくなりますが
ここでは“些細な疑問”が重要なので
「なんで?」の質は問いません。
このように減点方式だけでなく
挑戦した過程に目を向ける評価の考え方も
一つの選択肢として考えられます。
“思考・判断・表現”の評価観
「思考・判断・表現」は
まとめて1つの力として
評価されるようになっています。
これは
- 思考(考える)
- 判断(選ぶ・比べる)
- 表現(伝える)
が、バラバラではなく
つながって働く力であるからです。
実際の評価の見方
- 思考:なぜそう考えたか
- 判断:どれを選び、なぜ選んだか
- 表現:言葉・図・発表など、どのように伝えたか
この3つは
作文・発表・話し合い・探究学習などで
すでに評価対象にはなっています。
そもそも自分(子どもたち)の
意見を持たせることに対して
意欲付けられない・・・
という先生方もいるのではないですか?
ある授業でディベートを取り扱いました。
その時のテーマは「自分の好きなものを伝える」です。
今まで沈黙の授業だったのが
一瞬にして盛り上がりました。
課題を解くことが難しくても
自分の好きなことになれば
どんどん考えや気持ち
意見が生まれてくるのです。
この授業では
身近な題材を扱ったことで
多くの子どもが意見を
出しやすくなったように感じました。
難しい題材を取り上げるよりも
身近で些細なことを取り上げた方が
食いつきがいいです。
つまり
(興味のあることを)考えて
↓
(伝えたいことを)選んで
↓
(気持ちを自由に)伝える
=“答え”のない“自分の考え”に繋がるわけです
まとめ
- 学校教育は覚える教育から、考える教育へ進んでいる
- 評価は点数中心から、学びの過程を見る評価へ広がっている
- 「思考・判断・表現」は“好き”から生まれる
教育評価の未来は少しずつ変わってきています。
授業の題材や問いの立て方を
少し見直してみることも
一つの試みになるかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
拙い文章でしたが、次回も読んでいただけると嬉しいです。
最後に、この記事の参考資料を載せておくので
ぜひ、読んでみてください。
↓
【次期学習指導要領】の本質とは?「思考力・判断力・表現力」を育てる学校教育の最新動向

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