「日本の教育はこのままでいいのだろうか?」
近年、教育現場では
教育改革・学習指導要領改訂・AI時代の教育
などといった言葉をよく耳にするようになりました。
2030年の学習指導要領改訂に向けた議論も進み
学校教育のあり方は大きな転換期を迎えていると言われています。
日本の教育は何を残し、何を見直すべきなのか。
この記事では、学校現場の視点から
日本の教育の強みと課題を整理しながら
これからの学校教育の可能性について考えていきます。
日本の教育は何を残し、何を見直すべきか
「日本の良さは残しつつ、新たな教育を作る」
日本の教育のすべてを変える必要があるわけではなく
日本の良さを残しつつ
社会の変化に合わせて
学び方を見直す必要があると感じています。
次期学習指導要領(2030年〜)等に向けた
これまでの審議のまとめでは
「何を覚えたか」よりも
「何ができるようになるか」を
中心に教育を設計する方向が示されています。
※引用元:次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ(文科省)
現行の学習指導要領でも
・主体的・対話的で深い学びの推進
・個別最適な学びと協働的な学び
・学校と社会をつなぐ教育
などが重視されています。
※学習指導要領に関する記事はこちらを参考にしてください
→【教員必見】次期学習指導要領の本質とは?〜思考・判断・表現を育てる〜
しかしながら、現場の教育に携わっていると
①正解重視の学習
②協調性やルールの遵守
③学力平均思考
④ミスを避ける傾向
という思考が強いように感じます。
これからの日本の発展に必要な教育では
日本の良い教育を残しつつ
「好きや興味・関心を発展させた教育」が
必要ではないかと感じる部分があります。
日本の学校教育の強み
日本の教育には
世界的に見ても評価される特徴がいくつかあります。
①正解のある問題を丁寧に学ぶ指導
日本の学校では
計算や読解、基礎知識など
正解がある問題を確実に理解する学習
が重視されてきました。
その結果
日本の子どもたちは
国際学力調査でも高い基礎学力を示しています。
※引用元:OECD生徒の学習到達度調査(PISA)
②協調性やルールを守る文化
日本の学校では
校則や授業形態、学校活動などを通して
集団の中で協力する力が育てられてきました。
これは海外の研究でも
「日本の学校文化の特徴」として紹介されることがあります。
※引用元:TIMSS調査(国際数学・理科教育動向調査)
③均一で安定した基礎学力
日本の教育は
地域による学力差が比較的小さい
と言われています。
これは、教科書中心の授業や
全国的なカリキュラム
などの仕組みが影響していると考えられています。
④ミスを減らす丁寧な学習姿勢
日本の授業では
ノートを丁寧に書いたり
計算過程を書いたり
手順を確認したりなど
ミスを減らす学び方が重視されています。
これは日本の産業を支えてきた
「品質の高さ」にもつながっていると
言われることがあります。
これらの良いところを残しつつ
好きや興味・関心を広げていくことが
重要だと考えています。
日本の学校教育の課題
一方で
現場では次のような課題を
感じる場面も少なくありません。
社会や仕事に必要な力を育てること
社会では
- 正解がない課題
- 課題の発見・分析・解決
- 複雑な状況への対応
にどのように対応できるかが
問われる場面が増えていきます。
しかし学校では
「決められた問題を解く学習」
が中心であるので
社会や仕事に必要な力が
育ちにくいと捉えることもできます。
好きなことや興味を育てること
日本の子どもは
- 「好きなことがわからない」
- 「やりたいことがない」
と感じる割合が高いという調査もあります。
※引用元:こども・若者の意識と生活に関する調査(こども家庭庁)
これは、学校の学びが
「自分の好き、興味・関心」と結びつきにくい
ということが影響している可能性も指摘されています。
現場の実態と自身の失敗
私が初任2年目の頃に受け持った
中学2年生のできごとです。
そのような教育を変えたいと思い
「主体性」と「課題解決」に重点を
置いて指導をしていました。
学級活動では、学級委員に指示を出し
学級委員からクラス全体へ活動の内容と
生徒の割り振りを決めて
活動するよう促したことがありました。
内容は、掲示物の作成を分担して
各々進めていくという流れでした。
学級委員が積極的に動いてくれていたので
良い雰囲気だと感じていましたが
学級委員にとっては
「まとまっていない」と感じていたのでしょうか
「先生は何もしてくれない」
という感情になってしまっていたようです。
それからというもの
運動会での話し合い事項は
私を通さず、運動会担当に直接提出していました。
当然、私は指摘を受け
学級に内容を話し、再検討を促しますが
生徒にとっては
「先生は自分たちの意見を否定する人」
となってしまいました。
それから様々な不満要素が
先生方を通して、私に届きました。
また、私の指示では学級全体が動かない
という状況になってしまいました。
生徒と関わることが楽しかった教員生活に
「やりがい」を感じなくなってしまいました。
このような状況に新年度早々なってしまったので
1年間続けられないと思い
休職するという決断をしました。
先生方からは
「今、生徒に届かなくても、卒業してから気付くんだ」
と言われました。
このような状況に耐えながら
未来で感謝を受けても
「励みにならない」と
感じました。
確かに、私の指示の出し方や
生徒から話を聞くべきことなど
様々な改善点はあります。
しかし、そもそもの学校とは
「生徒たちの、
生徒たちによる、
生徒たちのための学校」
だと考えています。
生徒たちが「主体的」に
「課題解決」をしていく力を
意図的に設定することで
良き学びになると感じています。
なぜ、そのような学習にならないのか
「主体的」でなくとも
「課題解決」をしなくとも
「困らない」というのが
根底にあるという見方もできます。
義務教育とは難しいものです。
では、「主体性」と「課題解決」が
両立するためにはどうすればいいのか
「好きや興味・関心」を
広げることだと考えています。
新たな教育改革案
では、日々の学習でどのようなことを
取り上げればいいのでしょうか。
私の考える「これからの教育」では
次のような力を育てる必要があると
考えています。
①問題を設定する力
=「そもそも何が問題なのか」を見つける力
②抽象化する力
=様々な情報の中から解決の共通性を見つける力
③モデル化する力
=データを元に仮説を立てる力
④検証する力
=自分の考えが正しいか確かめる力
⑤説明・説得する力
=結果を他人にわかりやすく伝える力
これらのような学びは
- 探究学習
- プロジェクト型学習(PBL)
などで取り組まれることが増えています。
※PBLについての記事はこちらを参考にしてください。
→【教員必見】課題解決型プロジェクト学習(PBL)の導入と効果〜主体性が育つ授業づくり〜
※この記事の続きである5つの
新たな教育改革案についての記事はこちらを参考にしてください。
→【教員必見】5つの設計力とは?〜小中高で育てたい思考力と指導の視点〜
若手教員によくあるFAQ
Q1 探究学習を増やすと、基礎学力は下がらないのか?
そのように心配する声もあります。
しかし、基礎知識はあくまで土台であり
基礎学力を用いて、「どのように学ぶか」
が重要だと考えられる一面があります。
また、基礎学力の獲得の重要性と同時に
「好きや興味・関心」を見つけることや
それらを「深掘りする」という学びの姿勢と手段も
重要であると捉えることができます。
Q2 若手教員でも教育改革のような取り組みはできますか?
大きな改革を一人で行う必要は
ないと思います。
例えば
自分の授業で「大事な教育だ」と
思うものを取り入れていけば
少しずつ教師の思いが伝わると思います。
また、意見を主張する機会に
自分の思いを告げることで
他の教員も動く可能性はあります。
Q3 生徒が「好きなことがわからない」と言うのはなぜでしょうか?
様々な要因が考えられますが、
- 成功体験が少ない
- 自分で選ぶ経験が少ない
- 継続した経験が少ない
- 社会との繋がりが少ない
といった背景が影響している可能性も
考えられます。
そのため
経験を増やすこと、継続して感じること
社会体験を増やすこと
が一つの方法として考えられます。
Q4 若手教員として、まず何から学べばよいのでしょうか?
まずは与えられた環境の業務に
一生懸命取り組むことだと思います。
どのような学級にしたいのか
授業で何を伝えたいのか
生徒との関わり方や伝え方
自分の人生観を教育にする
など、自分が大事だと思うことを持つことが
大事だと考えています。
失敗したら、改善という道を歩いていけばいいのです。
まとめ
日本の教育の強み
- 高い基礎学力
- 協調性
- 丁寧な学習姿勢
見直しが議論されている点
- 正解のない問題への対応
- 子どもの興味を生かす学び
重要なポイント
日本の教育の良いところを残し
何を変えるか
を考えることが重要なポイントだと
捉えることもできます。
日本の教育の良さは
すでに世界でも評価されています。
その土台を生かしながら
社会の変化に応じた新しい学びを加えることが
これからの教育の一つの方向性と言えるかもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
拙い文章だったと思いますが
次回も読んでいただけると幸いです。








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