「今年の体つくり運動は何をしようか。」
保健体育教員なら
一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。
体つくり運動は自由度が高いからこそ
毎年同じ運動になったり
単純なトレーニング中心になったりと
意外と授業づくりが難しい単元でもあります。
そこで考え方のポイントとなるのが
「ゲーム感覚で体を動かす」
という授業づくりです。
この記事では
体つくり運動の授業づくりに
悩む保健体育教員に向けて
ゲーム感覚で楽しく体を動かせる
5つの方法を紹介します。
※編集後記はこちら
まずは「鬼ごっこ」で体を動かす
運動量も楽しさも持ち合わせた
手軽にできる活動が「鬼ごっこ」です。
活動内容に迷ったら取り入れてみましょう!
みんなでやる鬼ごっこ
普通に鬼を決めて鬼ごっこを
しても良いですが
尻尾取りにしたり
ケイドロにしたり
増やし鬼、ライン鬼、全員鬼など
色々なルールでやると
飽きずにできます。
また
それらのルールを変えた鬼ごっこには
走る力だけでなく
判断能力や持久力、巧みな動きなどの
力の向上が期待できます。
ペアでもできる鬼ごっこ
場所が限られていたり
用具等で動き回れなかったり
した時に便利なのが
「ふくらはぎタッチ鬼ごっこ」です。

一人が四つ這いになって逃げ
鬼がふくらはぎをタッチします。
お互いに向き合って動きに
反応しながら活動します。
素早く反応したり
体のバランスを鍛えたりできます。
誰でもできる「じゃんけん」
どのような活動でも
じゃんけんを取り入れるだけ
大盛り上がりになります。
特に授業始めの
ブレイクタイムで使えたり
コミュニケーションツールとなったり
体育以外でも応用ができます。
楽しく反射神経を鍛える
ペアで向かい合い片手を握ります。
じゃんけんをして
勝った方は手を握り捕まえます。
負けた方は、手を握られないように
手を引いて逃げます。

物理的に逃げても面白いです。
同じような運動に
ネコとネズミや
イス取りゲーム(体育ではイスの準備は
大変なので、マーカーを使うなどの
工夫が必要)などもあります。
楽しく体幹を鍛える
じゃんけんをしながら
体幹を鍛えることができる運動が
進化じゃんけんです。
ゾンビ→ひよこ→カンガルー→人間→神様
のように段々と進化していくじゃんけんです。
ゾンビは床を這いずり
ひよこは屈み歩き
カンガルーは両足ジャンプ
で移動することでかなりの運動になります。
同じ階級同士でじゃんけんをし
勝ったら次の階級に進化します。
負けた人はゾンビからやり直しです(笑)
神様は進化じゃんけんクリアとなり
ステージで高みの見物となります。
「チーム戦」でクラスの結束力を高める
1時間や単元内でのブレイクタイムに
熱が入ってきたらチーム戦で
さらに盛り上げていきましょう!
チーム戦では個人の能力だけでなく
協力や作戦が必要になります。
他の単元でも必要な力の基本を
身につけることができます。
勝敗をつけることで
さらに熱を帯びてくることでしょう。
並んで逃げろ
5〜6人が一列になり
前の人の肩を掴みます。
その列と一人が向き合い
スタートの合図で一番後ろの人を
タッチするという運動です。

列になった人たちは一番後ろの人を
守るために逃げます。
先頭の人はいかにタッチする人と向き合えるか
タッチする人はいかに先頭を振り切るか
まさに作戦とチームワーク、俊敏な動きが
必要になるゲームです。
リレーで盛り上げる
子どもたちが分かりやすく
取り組みやすいのがリレー形式です。
片足を持って一列に並び
けんけんをしながらゴールを目指す
という運動
※足を掴んでいない方の手は
前の人の肩を掴むとバランスが取れる。

アーチを作ってその下をくぐり
ゴールを目指す運動
※四つ這いで腹側を下にしたり
立って開脚をして股下をくぐったりと
様々な工夫ができる。

一つのマーカーをゴールまで運ぶ運動です。
運ぶ時は、マーカーの位置からジャンプをし
次の人にタッチをして交代します。
ジャンプで少しずつマーカーを
ゴールまで運びます。

「道具」を使って幅を広げる
体育には道具を使った運動領域が
あるので、ゲームをしながら自然と
道具への扱いに慣れていきます。
巧緻性や自分の体のボディイメージ
バランス感覚など様々な力を養います。
ただし、全員がボールや道具を持ってしまうと
それは、別な単元の授業を強くしてしまうので
苦手な人は敬遠してしまうかもしれません。
1つのボールで全集中
だるまさんが転んだのような運動で
一人の人がボールを手から離している間だけ
みんなは動けます。
動く時は四つ這いなどにすると
運動効果が高まります。
ボールを投げる人は様々な意地悪を
することができ、とても面白いです。
また、体育館を4分割にして
ボールを持つ人を4人にすると
全体で行うよりも
何もしない人を減らすことができます。

体育館全面を使って陣地取り
ハードルやフラフープ
跳び箱や平均台
その他、色々な障害物を仕掛けて
陣地取りゲームをする運動です。
2チームに分けて同時にスタートし
体育館中央で鉢合わせた時にじゃんけんをし
勝った人はマーカーなどを自分の陣地に
持っていきます。
私の体感ですが
マーカーは20個くらい用意すると
10分程度は継続できます。
動き続けているので
体力の限界による
けがに注意が必要です。
「制限」をつけて考える運動に
おおよそこれまでの4つの工夫をすれば
間違いなく楽しい体つくり運動に
なるはずです。
しかし、やっている中で
「これは難しいな」
「こうした方が面白いかも」
というように様々なアイデアが出てきます。
大枠となるルールは変えずに
用具を変更したり
運動能力差で動きに制限をつけたり
条件を追加してレベルアップしたりなど
ひと工夫によって面白さや運動効果が
高まります。
空間認識を高める

鬼ごっこの部分で紹介した
ふくらはぎタッチを応用して
お互い背中にマーカーを乗せ
四つ這いでバランスをとりながら
相手の背中のマーカーを落とすゲームです。
道具を使わない単純な動きから
一気にレベルが上がり
頭を使うようになります。
社会性を高める
くまがりという遊びがありますが
単純な鬼ごっこから発展して
捕まえる相手の関係を三竦みとなっているものです。
ルールとしては
2チームに分かれ、チームの中で
「くま」「きつね」「きじ」の役割を分担します。
それぞれ捕まえられる役が決まっていて
「くま」→「きじ」→「きつね」→「くま」というように
強さが三すくみになっています。
「くま」は各チーム2名ずつで
相手のくま役を捕まえれば勝ち
もしくは相手のお宝を
自分の陣地に持ち帰れば勝ちというルールです。
ケイドロのようですが
足の速さだけが重要ではないのが
難しいところです。
くまがりの役割の人数を変えたり
宝箱なしで単純にケイドロのようにしたり
実態に合わせて工夫できます。
若手教員が考える楽しい授業づくり
本当に簡単にですが
楽しい体つくり運動につながる
ゲームを紹介しました。
アイデアはSNSなどを見ると
情報が溢れているので
参考にしてみるといいかもしれません。
私自身もSNSを頼りにし
アレンジを加えています。
基本の考え方は、全員が参加でき
能力の差なしで取り組めるということです。
子どもたちの「なんだそれ」や「分かる!」
という反応から楽しいを導き出せるように
しています。
どうしても体育の専門性を持っていると
競技性に寄った運動になってしまいがちです。
しかし、競技性に寄ってしまうと
体を動かすことを楽しいから
難しい、できない、恥ずかしいとなってしまいます。
そのようにならないために
自分自身が楽しく授業を考えることが大事だと
思っています。
体育はいかに”楽しい”をつくれるか
という考えでいいと思います。
他の単元にしても思いっきり体を動かすことが
できれば、自然と体力の向上につながると
考えられます。
まとめ
この記事では
体つくり運動をゲーム感覚で
楽しくする5つの方法を紹介しました。
鬼ごっこ、じゃんけん、チーム戦、道具の使用
制限をつけた工夫の5つです。
体つくり運動は自由度が高いからこそ
教師のちょっとした工夫で
授業の幅を広げられる単元だと思います。
大切なのは「全員が楽しく体を動かせるか」
だと思います。
運動が苦手な生徒にとって
できない、恥ずかしいという時間に
ならないように、なんだそれ!やってみたい!
と思える仕掛けをつくることが大切だと考えています。
今回紹介したゲームの中から
一部分を加えてみてください。
全員が動けていたか
運動が苦手な生徒も楽しめていたか
もっと面白くするにはどうすればよいか
と振り返りながら
目の前の生徒に合わせてルールを変えていく。
それが、体育に必要な「楽しい」
ということだと思います。
「今年の体つくり運動は何をしようか」
「単元の導入はどうしようか」などと
迷った時には一つだけ「楽しい」を
加えることから始めてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
拙い文章でしたが、次回も読んでいただけると嬉しいです。












